【2019年】大手Sierランキング(年収)とホワイトSierの選び方

IT業界を漠然と目指しているけれどもどう選んでいいかわからない…。そもそもどういう会社があるのかわからない…。

そんな悩みにこたえる為にIT業界で新卒・転職した筆者が情報をまとめました。

大手Sier年収ランキング

順位企業名平均年収
1位野村総研(NRI)¥11,560,000
2位日本オラクル¥10,400,000
3位電通国際情報サービス(ISID)¥9,720,000
4位日立製作所¥8,680,000
5位都築電気¥8,510,000
6位NEC¥8,330,000
7位新日鉄住金ソリューションズ¥8,290,000
8位オービック¥8,230,000
9位伊藤忠テクノソリューションズ¥8,120,000
10位富士通¥8,100,000

※電通国際情報サービス(ISID)は退職金がないので実質的には他社より下がります。

Sierランキング(新卒基準)出典:5ch.net

会社ごとの序列と大学名とのマッチ度(妥当性)のランキングです。

出典元が5ch(旧2ch)で相当な主観が入り乱れたランキングなのでまあ参考程度に。

給与や福利厚生などよりは会社の知名度(親会社の知名度)が濃く反映されています。

1A+【ハーバードクラス】
Oracle、Cisco、SAP
2A【東大クラス】
NTTデータ、日立製作所
3A-【京大クラス】
日本IBM、NTTコミュニケーションズ、野村総研(NRI)、富士通
4B+【東工大・一橋大クラス】
アクセンチュア、NEC、日本HP
5B【地方帝大・早慶上位クラス】
新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL)、電通国際情報サービス(ISID)、みずほ情報総研(MHIR)、日本総研(JRI)、大和総研(DIR)
6B-【国立中堅・早慶中位クラス】
三菱UFJインフォメーションテクノロジー(MUIT)、ニッセイ情報テクノロジー、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)、NTTコムウェア、日本ユニシス
7C+【国立下位・早慶下位クラス】
アビームコンサルティング、JSOL、JR東日本情報システム(JEIS)、日立システムズ(HISYS)、日立ソリューションズ(HISOL)、農中情報システム
8C【マーチ上位クラス】
NECソリューションイノベータ、SCSK、東洋ビジネスエンジニアリング、フコク情報システム(FIS)
9C-【マーチ中位クラス】
TIS、オージス総研、富士通エフサス、シンプレクス、タタコンサルタンシーサービシズ、東京海上日動システムズ
10D+【マーチ下位クラス】
オービック、三菱UFJトラストシステム、三菱総研DCS、兼松エレクトロニクス、都築電気、日興システムソリューションズ、キャノンITソリューションズ
11D【ニッコマ上位クラス】
SOMPOシステムズ、インフォコム、セゾン情報システムズ、日商エレクトロニクス、コベルコシステム、IIJ、ネットワンシステムズ、パナソニックインフォメーションシステムズ、菱化システム、JRシステム、富士通システムズイースト、東芝ソリューション、富士通FIP
12D-【ニッコマ中位クラス】
ユニアデックス、NECネッツエスアイ、日立産業制御ソリューションズ、三菱電機インフォメーションシステムズ、MS&ADシステムズ、NTTソフトウェア、NTTアドバンステクノロジ、JFEシステムズ、テクマトリックス、三井情報、第一生命情報システム、ユニアデックス、NECネッツエスアイ、日立産業制御ソリューションズ、三菱電機インフォメーションシステムズ、MS&ADシステムズ、NTTソフトウェア、NTTアドバンステクノロジ、JFEシステムズ、テクマトリックス、三井情報、第一生命情報システム、ソニーグローバルソリューションズ、ワークスアプリケーションズ

私が新卒時代(約10年前)にもこのランキングは見たことがありますが、正直あまり変わっていません。

正直富士通・NECあたりはもう少し下で良いと思いますし、野村総研(NRI)や三菱UFJインフォメーションテクノロジー(MUIT)はもう少し上でも良いと個人的には思います。

Sier業界の分類

Sier業界はザックリ言って以下の5種類にカテゴライズされます。

  1. ユーザー系
  2. メーカー系
  3. 独立系
  4. コンサル系
  5. 外資系

1.ユーザー系

親会社の仕事をメインでする会社。基本的に子会社。大手企業の子会社だと待遇も良いところが多い。身内での仕事がメインになるので、納期・予算の無茶ブリが少なく平和な職場が多い。

上流工程がメイン。下流工程は2~3年で終了してあとはずっと設計やマネージメントというのが多い。

自社内勤務が基本。客先常駐は少ない。

技術の汎用性が低い職場が多い為、転職市場では評価が低いこともある。金融系は汎用機(メインフレーム)をまだ使っているところが多く、その会社でしか使い物にならない言語(RPG・PL/I・アセンブラーなど)を使うことも多々あり。

開発言語がCOBOLだとラッキーな部類。比較的使っている会社は多い。しかしCOBOLからJavaへ移行している会社も多く、COBOLは新規開発はせず、改修(メンテナンス)のみという会社も多い。

後々転職を考えるとやや辛い。

転職する際は上流工程での設計や要件定義の経験、業務知識を売りにして他の上流工程をやっている会社やコンサル会社に行くというイメージ。

ゴリゴリコーディングするweb系会社などへの転職は厳しい。

ユーザー系の例

野村総研(NRI)※、三菱UFJインフォメーションテクノロジー(MUIT)など

※野村総研は親会社の野村証券の仕事は3割程度なので他のユーザー系より親会社の仕事は少なめ。配属される部署によります。

2年目から小さめのプロジェクトだとPM(プロジェクトマネージャー)を任されたりします。

2.メーカー系

サーバーやPCのハードウェアメーカー。

インフラ(基盤)を扱うことが多くなるが、プログラムをさわってコーディングしている人もいる。配属される部署によって異なってくる。

日立の人で銀行に常駐して業務アプリを開発している人なんかもいる。

インフラエンジニアを目指す場合は配属希望で強めに主張しておく必要あり。

客先常駐している人も結構見かけます。部署次第。

メーカー系の例

日立製作所・富士通・NECなど

※日立製作所はJP1などソフトウェアも作っており、ハードウェア以外も販売しています。客先に常駐してコーディング(プログラミング)している人もいます。

3.独立系

親会社をもたないSier。自社で営業して仕事をとってくる会社。

客先常駐が多くなる。

営業が良い仕事をとってこれるかが運命の分かれ目。

使用する言語・環境はお客次第。

納期の無茶ブリなどにも出くわすことも…。

ややキツイ現場が多くなるが、その分転職市場では評価が高くなりやすい。

Javaなどメジャー言語で経験を積むとフリーランスに転身もしやすい。

独立系の例

TIS、大塚商会、CSK、富士ソフトABCなど

4.コンサル系

技術・開発より経営戦略がメインの会社。

経営コンサルタントが仕事をとってきて、コンサルの書いた業務改善案を技術の力で実現するのがメイン。

華やか。カッコイイ。

技術より営業・コンサルがメインになってくるので技術力は強くないことが多い。

コンサル系の例

アクセンチュア・日本総研・大和総研など

5.外資系

グローバル市場で活躍する会社。超有名ソフトやハードを持っている。

新卒市場・転職市場ともに超人気で面接はかなりキツイ。ほぼ英語必須。

もちろん待遇は良いところが多い。新卒から結構な額の年収をもらうことができる(約500万円~)。

他社へ転職する際も外資系Sier出身者は強い。

外資系の例

日本オラクル・SAP・アクセンチュア・Cisco・マイクロソフト

Sier会社の選び方

  1. 分類を選ぶ
  2. 重視する項目を決める
  3. 情報収集

以上のステップで選んでいくのが良いでしょう。以下で一つ一つ掘り下げていきます。

分類を選ぶ

上の方で一度簡単に説明しましたが、Sierの会社はおおまかに特色がわかれています。

ユーザー系

親会社の仕事がメイン。仕事は安定している。無茶な納期などは少ない。自社内開発が多め。

上流工程から下流工程まで幅広く経験できるところが多いが、基本的に上流工程が多い(要件定義、基本設計など)。

コーディング(CD)や単体テスト(UT)、結合テスト(IT)、保守・運用は外部の協力会社に委託する場合が多い(JR東日本情報システム(JEIS)など)。後々内製化する場合もある。

プロジェクトマネージャー(PM)を目指すなら良い。コーディングが好きな人は他の分類を目指した方が良いかもしれない。就職前に入念に情報収集する必要あり。

待遇は親会社に準拠することが多い。

メーカー系

親会社のハード・ソフトを使った開発がメイン。

特定のハード・ソフトが好きな人はおすすめ。

自社製品以外は使わないことがあるのでハード・ソフトが固定されることが多い。

独立系

営業が仕事を取ってきて、その仕事をする。

ジャンルは広く、プロジェクトによって使用する言語、基盤(インフラ)、ツールはさまざま。

客先常駐が比較的多め。

コンサル系

営業~ITコンサル~プリセールスなどを将来的に目指すのならおすすめ。

技術に特化していることは少ないので、将来的に顧客に近いポジションに行きたい人におすすめ。

外資系

世界中で使われているハード・ソフトの技術・知識を深めたい場合におすすめ。上司・同僚が外人の場合が多いので、英語など外国語力も向上する。

重視する項目を決める

・収入・福利厚生:外資や金融系は年収高め。福利厚生も良し。独立系はやや低め。

・売上:大きめの規模の仕事をしたい人は売上高めのところを狙うのも良し。売上が低いと将来的に他社に吸収合併されるということもあるので何社か比較するのが良い。

・利益率(収益率):経営が安定している会社を選ぶ時は見ておきたい。自社製品を持っている場合は高くなりやすい。利益率が高いと年収や福利厚生も良くなりやすい。

・労働時間:業後のプライベートを重視する人は大事にしたい。最近はヘビーな残業時間(100時間以上)の会社は少なめ。大企業の子会社はキッチリしていることが多い。

情報収集

  1. ホームページ
  2. 会社説明会
  3. 就職・転職フェア
  4. OB/OG訪問
  5. エージェント

ホームページ:基本はこれです。面接ではホームページを確認しているのが前提になるのでここは必ずチェック。

会社説明会:新卒就職だと会社説明会が充実しているが、転職だと会社説明会をやっていないことも多い。

就職・転職フェア:定期的に行われています。転職サイトが主催していることが多いので転職サイトを定期的にチェックしておきましょう。電車のつり革広告などで告知されていることもあります。

OB/OG訪問:ツテがあればトライしてみましょう。第一志望の会社は複数人訪問してみるのも良い。一人OB/OGが見つかればOB/OGに別の人を紹介してもらうという方法もあり。

エージェント:エージェントは定期的に会社の採用担当者などから情報を収集しています。エージェントだけが持っている情報・求人情報(非公開求人)もあるので、複数社登録して情報収集に役立てたい。

エージェントは転職者向けのものが多かったが、最近は新卒採用・第二新卒向けのものも出てきています。新卒でも積極的に利用したい。学内の就職担当に相談するのも良いが、先述のとおり、エージェントだけが持っている情報もあるので、利用するのがおすすめ。

・転職向けのエージェント

リクルートエージェント:エージェント最大手。主要な求人案件はカバーしています。

レバテックキャリア:IT業界に特化したエージェント。CA(キャリアアドバイザー)は全員言語の知識を持っているので相談しやすい。

・新卒向けのエージェント

キャリアチケット:エントリーシートの書き方・グループディスカッション対策・面接対策はもちろん、企業への推薦枠も持っています(書類選考なし案件など)。

Sier(IT)業界は比較的年収が高い

ITサービス・ソフトウェアで621万円※になっています。業種を63に分けた時の26位になっています。

※出典:東洋経済ONLINE

もちろん会社・役職(ポジション)などによりますが、比較的収入は良い方です。

Sierは働き方の選択肢が多い

Sierは働き方の選択肢も多く、正社員で働く以外に契約社員・派遣社員・フリーランス(個人事業主)も選べます。

他の職種だと契約社員や派遣社員は敬遠されがちですが、Sierだと選択する価値があります。

契約金額の70%~75%を支払う会社があり、月収で70万円~も目指せます。正社員でもそういう給与体系の会社もあります。

フリーランスだと100万円~という方も珍しくありません。

Sierは技術力があれば転職がしやすいのでフリーランス⇔正社員というのも選択しやすいです。

契約形態や会社によっては自宅勤務が選択できるところもあるので、Sierの働き方の幅は広いと言えます。

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